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2005年 08月 28日
映画「ジュラシックパーク」のヒットで、日本においても、中生代を代表する時代はジュラ紀と考えておられる方も多いようだ。
だが、日本においては、中生代を代表する時代は、白亜紀かもしれない。 そもそも日本にはジュラ紀の化石産地が少ないのだ。 おまけに、古い時代なので、地殻の変動の大きい日本では、これによって隆起・沈降したり、押し縮められたり、白亜紀より地層がもまれている。だから、産出化石もぺっちゃんこになったり、変形したりしていることが多い。1億数千万年以上、一度も海に沈んだことがない大陸とは大違いなのだ。 以上のような理由もあって、ジュラ紀の化石産地へ行く機会が少なかった。 白山を取り巻く地域に分布する中生代の地層は、手取層群と呼ばれ、ジュラ紀後期~白亜紀前期に海、汽水域、淡水域に堆積した層の集まりだ。このうち九頭竜亜層群に分類される地層は、ジュラ紀の海に堆積した層だ。福井県側でも、岐阜県側でも見られ、荘川に露出している層は、御手洗層と呼ばれている。 さて、その荘川村(現高山市荘川)で、一昨日書いたM谷口の産地とともに、よく訪れたのが、掲載画像のM採石場跡である。 明日から、少しずつ持ち帰った化石を紹介するが、茶色く風化したものは、M谷口産の化石で、黒いものはM採石場跡産の化石だ。 採石場跡のこの産地の露頭の表面には、さざなみの跡といわれる漣跡(れんこん)が残っていたが、ずいぶん風化が進み、かつての面影はない。
by fossil1129
| 2005-08-28 17:17
| 化石と私
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