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2018年 01月 20日
手持ち白亜系ウニの中で一番のお気に入りが、Paraheteraster macroholcusだという記事を1月15日に書いた。
同定については、いくつかの化石図鑑や手持ちの文献をもとに、絵合わせ的なので自信はなかった。 だが、museum-manさんのコメントで お気に入りの「象さんウニ」が、1982年に新属新種として記載され、産出数も少ないレアなウニだということがわかり、アマチュア化石ハンターとして、うれしくなった。 私のような素人でも、ネット経由で文献を入手できる時代になったのだが、関連の文献を手に入れ自由に目を通すことは至難の業だ。 (今回記事の画像は、クリックすると、横800ピクセルの大きめ画像が別ウインドーで開く) そこで、一番、お手軽なのは、「図鑑」。バイブル的だったのは、「学生版日本古生物図鑑」(下画像)。 さらに、次画像の浜田隆士、糸魚川淳二著「日本の化石」(小学館、1983)や、東海化石研究会編「化石」(北隆館、1995)など、一般向けの図鑑の存在はありがたかった。 今回、SNSに投稿するため、ネットで検索していると、田中啓策,大久保雅弘「有田層(下部白亜系)から産出したウニ化石について-中生代化石棘皮動物の研究(1)-」(1954)という文献を見つけた。 しかし、この程度の絵合わせでは、さすがに不正確だった。 meseum-manさんは、この象さんウニについて、KEISAKU TANAKA,MASAYUKI NODA,ECHINOIDS FROM THE CREATACEOUS HAIDATEYAMA GROUP EASTERN KYUSHU,という論文を見つけ、メールで送って下さった。 記載論文ではないものの、概観的にはどうやら1982年記載新属新種のPseudowashitaster mysticusのようだというご意見とともに。 入門図鑑類は不正確だが、それを手がかりにさらに調べる面白さを実感できた。
by fossil1129
| 2018-01-20 18:35
| 化石と私
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Comments(14)
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アルビアン
at 2018-01-20 21:41
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こんばんは!
ウニの世界は今も新種ありそうですね!!! 有名な三笠の崖も小さいウニが採れますが! 細長いウニが有りました! 恐らく新種ではと考えております! ネットのおかげで多くの資料をみれますね!! 一昔前では苦労しましたね!(^^)/~~~
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kyukoukinokuni
at 2018-01-20 22:33
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和歌山でとった ウニ化石、私も少しですが持っています。ブログの記事と合わせながら比べてみます。
本当にありがたい情報です。論文もゆっくり読んでみます。
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じゅりあ
at 2018-01-21 05:10
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おっ、やはり新種と見られましたね。
同属で、その様に変化する方向性があるなら 種小名違いのでも現れる可能性は捨て切れません ね。>アルビ師匠 ただ単一種変化ではなく同種属の中での性質の変化だとやはりパラになってしまいそう・・・。 なんにしても 突っ込んで見ていくとウニに限った小さな世界にでも楽しみが見つけられそうですよね♪
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じゅりあ
at 2018-01-21 08:00
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『高知県東部, 物部地域の下部白亜系物部一柚ノ木層(バレミアン)産のウニ化石についてHeteraster 3種, 新属1新種を, 上部白亜系楮佐古層中部(サントニアン)産のものについてEpiaster 1種を識別し, 古生物学的記載を行った。新種は柚ノ木層(バレミアン上部)から産し, これに対して新属を提唱し, Pseudowashitaster mysticusと命名した。このものは, 関東山地山中地溝帯の石堂層や和歌山県湯浅地方の有田層(いずれもバレミアン)からも産する。新属は, 特に単一の周花帯線の発達, かなり幅狭い前対歩帯, 前歩帯における対孔の性質によって外見上類似するWashitasterやHeterasterとは区別され, Hemiasteridae科に属する。現在までの所, この新属は模式種と後記の1種からなり, さらに本属におそらく同定される1種が熊本県八代地方の日奈久層(アプチアン)からもみいだされる。』
ってやつですね!!
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fossil1129 at 2018-01-21 11:15
アルビアンさん
北海道では、いろんな時代、いろんな産地で 多くのウニが見られますね。 ノジュールinの場合、破片の場合も多いのですが 部品からでも同定できるように こちら側の眼も鍛えていかなければなりませんね。 三笠の崖の細長いウニ、興味深いですね。
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fossil1129 at 2018-01-21 11:20
kyukoukinokuniさん
古い文献ですが、研究の進展も理解できる貴重なものです。 アルビアンさんも書いておられるように ネットで調べられる文献が増えてきて、うれしいですね。
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fossil1129 at 2018-01-21 11:29
じゅりあさんも
三笠の崖の細長いウニをご存知なんですね。 アリビアンさんと2人で HolotypeとParatypeを提供して Juriwashitaster albianiという新属新種なんて 夢も広がりますね。
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fossil1129 at 2018-01-21 11:34
またまたじゅりあさん
ありがとうございます。 新属新種Pseudowashitaster mysticusの記載を含む下部白亜系のウニについての論文の情報、感謝します。 下記URLで辿りつくことができました。 https://ci.nii.ac.jp/naid/110002703142/ ちょっと真面目に勉強してみようと思っています。
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museum-man
at 2018-01-21 12:26
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あ、この論文まだ持ってませんでした。公開ありがとうございます。でも、私が嘘を申しておりましたことがバレてしまいました。macroholcusの記載時の属はHeterasterではなく、Washuaster?でしたね。
H. macroholcusのタイプ標本がどんなものなのか気になります。タイプ標本がもし象さんタイプの標本だったとすれば(この場合、この種の変異の幅はすごく広いことになる)、意外に図鑑類は間違っていないのかもしれません。そのうち論文を入手して確かめてみたいと思います。
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fossil1129 at 2018-01-21 14:48
museum-manさん
今回は、 不正確だとか、嘘だとか、そんなレベルを超えて 知見がどう広がり、どう正しくなっていくか、 ワクワクしながら、すごく勉強できた一連の動きでした。 いや、さらに深めていく過程なので “素敵な勉強できている一連の動き”です。 これからも、いろいろご教示下さいますようお願いします。
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museum-man
at 2018-01-21 22:46
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Paraheteraster属が新設されたときの論文が見つかったので見てみましたが、「外形は長卵形または楕円形」という表現で、ある程度の変異の幅があることを認めているようです。
macroholcusのホロタイプの写真も見つけたのですが、確かに長卵形でした。ただ、長さが幅の2倍を超えるというような極端なことはなく、外形だけからみると図鑑類に載っている化石はmacroholcusではなさそうな感じです。とは言うものの、P. mysticusとするにも、「かなり幅狭い前対歩帯」という特徴には少し合いません。周花帯線はたぶん雌型を観察しないと確認できないでしょうし、あとは歩帯における対孔の特徴とかを検証するしかありませんが、これはかなり論文を読み込まないと理解できないので、「また今度・・・・」ですかね。 なお、ふぉっしるさんの標本は前対歩帯の幅狭い特徴も一致しますし、P. mysticusで良さそうです。 今回は私自身も認識が甘かったところの再認識ができて良かったです。手に入りにくいと思っていた論文も、現在では意外と簡単に入手できることもわかりました。
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じゅりあ
at 2018-01-22 05:14
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ほとんど出稼ぎ出張状態なので 昨夜の出勤前に添付メールに気づきました。
ありがとうございました。 エーゴなのでまだ読めていませんが、 アルビ師匠が言ってるのはどこかわからないですけどセノマのことかな。 小さなウニですが、細いのあるとすれば混在(?)。 変形でなければ時々言われるオスメスの違いとかかもしれませんね。 ウニにも雌雄の差があるのかはわかりませんが。 そちらのも混在するのか別の産地なのか 他種か同種異型なのか詳しく知りたいですね。(論文内に書いてあるのかもしれませんが・・・汗) ツッコミ・謎解きは おバカな私にはこれ以上わからないのでm-m様に御願いします。汗
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fossil1129 at 2018-01-22 19:37
museum-manさん
かなり大変な同定作業になりそうですね。 ある点ではP.macroholcusと合致、別の点ではP. mysticusと合致するんですね…。 英語の論文を読み進めるには、時間がなくて、数行にとどまっている私です。 peripetalousが周花帯線であることも、さっき知ったばかりです。雌型は腹面の一部しかないので、これについての観察はできそうにありません。前対歩帯の狭さについての比較も、できていません。 自分なりに英文に挑んでみますが、力不足は否めません(笑) とにかく、今回のハナシは刺激的で、しばらく楽しめそうです。
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fossil1129 at 2018-01-22 19:42
じゅりあさん
お仕事、お疲れ様です。 エーゴの実力は、私もよく似たものです。PDFからコピーした単語をブラウザに貼り付けググると 英和辞典を引くよりはるかに効率的にニュアンスが伝わってきます。 特に、英和辞典に載っていない学術用語もhitするので、以外に理解できることもあります。 最終的にm-mさん頼みは、私も同じです(笑)
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