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みなさまのおかげで、何とか開設18周年を迎え、19年目に突入しました。超マンネリの上、皆さんの軸足がSNSに移行しています。私もSNSで記事を書いていますが、原点のブログの方も、ぼちぼちやっていきたいと思っています。
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2013年 03月 05日
今日は、淡路島南部海岸の下部マーストリヒティアンと思われる石から採集した
前回記事のようにサメの歯の化石を見つけたことがきっかけで、似た石を割るようになった。そして、ある日、断面にほぼ円形の結晶質の化石を見つけた。円周部にはギザギザがあった。 「サメではないなぁ…。結晶質からウミユリ?」 パン!と割ると、条線のある歯冠が現れた。 自分の知識を脳内で繰ったが、該当するものは思い浮かばない。同行していたO学芸員も 「ただものやないですよ」 という。 海岸の転石をひっくり返して、飛ばした部分を探し集めた。大きな凹みになるくらい作業し、自宅に持ち帰った。 早速、トバリュウ発見者の一人、T氏に電話すると 「おめでとうございます。たぶんクビナガリュウですよ」 という声が返ってきた。私にとっては、初めてのハチュウ類化石なので、喜びがこみ上げてきた。 しかし、そこから新たな課題が浮かび上がってきた。 クリーニングだ。 双眼実体顕微鏡下でのサメの歯クリーニングの経験が生きてきた。パーツごとにクリーニングを開始し、組み合わせてみると部品が足りない。全部回収したつもりだったが、もっと探すべきだった。 部品を剖出してから、足りない部分に樹脂で埋め、さらに全体をクリーニングした。 歯根は失われていると思われるが、唇側長が36mmというクビナガリュウの歯。T氏の見解によると、プレシオサウルス上科の属種未定のクビナガリュウということになる。 当時の勤務先に持って行って、自慢すると、同学年だったおばちゃん先生に 「それ、クワイの化石?」 と言われた笑い話が脳裏に浮かんでくる。
by fossil1129
| 2013-03-05 19:37
| 想い出深い化石
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Comments(16)
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アルビアン
at 2013-03-05 19:43
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こんばんは(^○^)、素晴らしい歯ですね、シッカリ丁寧にクリーニングされ、反った感じは良いですね~前歯でしょうか、大きさも素晴らしいです。これは、嬉しい標本になりますね、やはり、サメの歯、あるところには、クビナガやモサがありますね、迫力の歯、ありがとうございました~
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もとろうん
at 2013-03-05 20:51
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どっもで〜す(+∀+)!!!
これは、おばちゃん先生が正解どえす。完璧に完全にクワイです。からっと素揚げして石垣の雪塩をちょいちょいつけながら日本酒とともに召し上がって下さい。さすが、fossil1129さん...お持ちですね〜、もっちょりますね〜ちょりますね〜(+∀+;)。これくらい素晴らしいものであれば、ホネッコ化石などに殆ど興味のないRyoさんでも俄然やる気をみせるのではないかと思ってしまいました〜。顕微鏡も使ってのクリーニングもめっさ素晴らしいです!!
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ZX9-R
at 2013-03-05 21:08
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いったいどうやってクリーニングされたのですか???
私だったら、歯の存在にまったく気がつかないと思います。 補修もされたようですが、完成品は正に完璧ですね。 隆条は確かに美しすぎます。これは自慢の一品ですね。 それにしてもクワイとは・・・(笑)
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P
at 2013-03-05 21:50
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おおーー!!すごいじゃないですかーー!!
化石にぜんぜん興味がない人でも、おおーー!!って言ってくれます。 拝見したいです。
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apogon2
at 2013-03-05 22:06
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素晴らしい歯ですね。唇側長が36mm・・とはまさにクワイ(笑)。おばちゃん先生ナイスです(*^_^*)。
しかし良くこんなのが採取出来ましたね。これ1本で2年は自慢できますね。歯の隆条が本当に美しいです^^。
どう考えても、化石や恐竜を知らないご年配の方には、「クワイ」がビンゴですね。
それにしても、いつ見てもこの化石には震えが来ます。 初めて見たのが某博物館発行の冊子でした。 そしてfossilさんのブログを知って、「このお方が採ったのか~!」と思った訳です。
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fossil1129 at 2013-03-05 23:59
アルビアンさん
クビナガリュウは小顔なので、このサイズの歯が 上下のあごに合計40~50本も生えていると壮観でしょうね。 サメの歯のあるところには、モサ・クビナガの歯があるというのは 大阪の和泉でも同じです。 マストリになるとクビナガリュウはモササウルスに駆逐されて 絶滅寸前という説もあるので、 最後のクビナガリュウかもしれません(笑)
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fossil1129 at 2013-03-06 00:03
もとろうんさん
クワイそっくりでしょ。 元旦のブログを飾るのには最適の化石であること 今、気づきました。 “芽が出る”という縁起担ぎにピッタリ(笑) クジラの耳骨やイルカの歯なんかを採集されたらryoさんも ホネっこ大好きっ子になりますよ。
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fossil1129 at 2013-03-06 00:06
ZX9-Rさん、
クリーニングの手がかり部分だけ剖出して その後、断面を接着して、欠損部分を樹脂で埋めて作業しました。 顕微鏡下、左手で化石を支えて、右手には震動を弱くしたエアチゼル。 毎日、夕食後、1時間ずつぐらい作業。 1日5mmぐらいのペースでした。
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fossil1129 at 2013-03-06 00:08
Pさん
歯は、破損しやすいデンジャラスな化石です。 あまり自宅から出て行っていません。 高校時代の友人が製作したレプリカは、 気楽に持ち歩いています。
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fossil1129 at 2013-03-06 00:10
apogon2さん
実は、もう1本あるんです。 クビナガリュウ特有の隆条も見えていますが、 破損歯で、残存長も1cm余りなので 手つかずのまま放置しています。 気が向いたらクリーニングします。
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fossil1129 at 2013-03-06 09:26
仙人さん
ブログの書き始めの頃にこの歯の記事を書いたのですが、 どれくらいの方に見ていただいているか、 よく分からないので、淡路シリーズとしてリニューアル掲載しています。 何度も記事を書いて、厚かましいと思わないでくださいね。
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大阪のS田
at 2013-03-07 20:10
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ご無沙汰しています。しばらくお会いしていない間にとてつもない物を発見していらっしゃるfossilさんに最大級の拍手ですパチパチ!私は今年はまだ採集には1回しか行けてないです…なんというか30代三児の父親にはなかなか自由な週末はやってこないのです(泣)またお会いできる日を楽しみにしています。
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fossil1129 at 2013-03-07 21:41
大阪のS田さん
お久しぶりです。 ネタに困って拙ブログ開設初期の化石を再登場させてしまいました(苦笑) 私は、だらけ気味で、2月末の勝田層群が 初叩きというありさまで この週末は、 やっと2回目の採集?ドライブ?の予定です。 ご一緒できる日を楽しみにしています。
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はにわ
at 2013-03-08 23:37
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クビナガの歯ですか~すご~~~いいですね。
嬉しかったと思います、おめでとうございます しかしこれをクリーニングできるところがもっとすごいですね。断面だけだと何の化石かわからなかったであろう私のようなものに発見・破壊されなくてよかったです
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fossil1129 at 2013-03-09 00:28
はにわさん
これは、過去標本です。 宇都宮さんの「日本の恐竜図鑑」のコラムに掲載していただいた化石です。 3本目は、完品を目指したいです。 サメとこのクビナガリュウの歯のクリーニングは 私にとっては、素晴らしい経験になりました。
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